CS0246

酒と旅行と音楽と、そのほかサッカー、映画に、あれやこれや♪(´ε` )好きなものをひたすら語ります。

ブラームス:大学祝典序曲

既にあったドイツ学生歌から4つを選び、得意の変奏技術を駆使して一つの管弦楽曲にしてしまったのがこの作品。
1879年に、当時ドイツのブレスラウ(現ポーランド)にある大学から名誉博士号を受けるさい、大学から依頼されての作曲。
この時、ブラームス氏既に中年でありました。
実は、この大学以前にも名誉学位をもらえる話はあったのだが、遠いから、という理由だけで断わってしまっている。
前述の通り、頑固者なのだ。

さて、曲は冒頭、「ずっと小さく」という指示で始まる。
テンポは「愉快な」という原義を持つ「アレグロ(速く)」。
颯爽とした、というイメージがぴったりする。
つづいていつも礼拝堂に響き渡るパイプオルガンを想起させられるのだが、弦楽他による少しゆったりとして美しいフレーズが流れる。
一フレーズ間をおいて、ティンパニの静かな鳴動とともに最初の学生歌がはじまる。
ここから先は大部分が学生歌の変奏なので、登場順に曲名を挙げるにとどめさせて頂くが、いずれも違和感なく一つの曲に仕上げられていて、流石、と思わざるを得ない。
「われらは立派な校舎を建てた」、「国の親」、「新入生の歌」、「喜びの歌」の4曲がそれである。