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ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲

曲について紹介する前に、まずは用語の解説をさせて頂く。
ニュルンベルク」というのは、ドイツのど真ん中から少しはずれた所に在る街の名だ。
「マイスター」とは、ドイツの階級で、いってみれば職人なのだが、なるには厳しい審査が在る。
「ジンガー」は歌手のこと。
オペラは、ある騎士が、ニュルンベルクの富豪の娘と恋に落ち、その娘を歌合戦によって勝ち取るまでを描く。

曲の出だしはあまりに有名である。
テレビのコマーシャルなどでもしばしば使われる。
この部分の低音パートが奏でているフレーズは、後々オペラの中で歌詞がついて、重要な役割を果たすことになる。
曲の中盤、木管楽器による軽快なフレーズ、全合奏による大迫力の冒頭の楽想の直後、低音パートにて再び冒頭のフレーズが奏でられつつ、騎士が歌合戦で歌い上げるメロディーが高音部で浪々と奏でられる。
おそらくオペラではクライマックスで在ろうこのフレーズを過ぎた辺りから、前奏曲もクライマックスに向けて徐々にテンションを挙げていく。

最近の映画などに比べれば、オペラの荒筋というのは若干盛り上がりに欠ける感は在るが、それにしても、100年程前の最大の娯楽だけあって、なかなかのものである。
CDやLDなどで、通して鑑賞してみることを、お勧めする。