Day25 "the Final" - FIFA WorldCup 2018 RUSSIA
the Final
フランス(w5d1) 4-2 クロアチア(w4d2)
フランス菓子愛好者、、、、
ん?
「フランスが試合巧者」と書きたかったのにwww
Siriに代筆を頼んだらとんでもない文章にされそう( ̄▽ ̄)
さて、気を取り直して。
フランスが試合巧者だった?
よく分からなくなってしまいました。
W杯2018の決勝戦が終わりました。
フランス対クロアチア。解説の藤田俊哉さんも言ってましたが、僕も、硬い退屈な試合になるだろう、と思っていました。
よくて、1-0。ヘタしたら、0-0でPK戦もあり得る、と。
ところが、蓋を開けてみたら4-2。
3-0とか2-1でもよく点数が動いた印象になる競技なのに、両チーム合わせて6点。
W杯決勝で両チーム合わせて4点以上入った対戦は、実は32年も遡らないとありません。
1986年メキシコ大会のアルゼンチン 3-2 ドイツです。
さらに、実際両チームで6点も入ったのは52年前が最後。
イングランドが西ドイツを4-2で破って(今のところ)最初で最後の優勝を飾った1966年イングランド大会まで遡るんだとか。
僕、生まれてないやwww
それが、両チームで6得点。低得点試合なんて試合なんてとんでもない。
稀に見る、大量得点試合となりました。
立ち上がりにはそんな気配は全くありませんでした。
15分間、終始クロアチアがボールを支配し、フランス陣で試合が進む展開。
クロアチアの狙いがバッチリはまり、フランスにとってはフラストレーションがたまる状況。
僕の目にはそう映っていました。
このままいけば、展開にイライラしたフランス#10若いエンバペが、ここまでの試合でも繰り返していたような軽薄なプレーでカードをもらうだろう。
下手したら、レッドもありうるかも。
そこまで、思っていました。
フランスのW杯決勝といえば、3大会前のドイツ大会でのジダンの退場劇が鮮烈でした。
エンバペはジダンと比べるような選手ではありませんが、それでも、再び鮮烈な退場劇が繰り返されることになるのかも。
直後、フランスが初めてチャンスらしいチャンスからフリーキックを獲得し、グリーズマンの直接狙ったような弾道からクロアチアFWマンジュキッチがオウンゴール。
この時も、押されている方がカウンターからセットプレーを決める、よくある展開。ただ、クロアチアには慣れた展開なので、むしろここからのクロアチアが強い、程度にしか思っていませんでした。
試合が終わってみて思うことは、チェスのような試合だったな、ということです。
互いの作戦と伏線が複雑に交錯した、大変ややこしい試合でした。
いろいろなきっかけはあったんでしょうけれど、僕には前半30分間際、フランス#13カンテが受けたイエローカードが試合を動かした大きなきっかけだったように感じられます。
フランスの先制点となるオウンゴールを決めてしまったクロアチアFWマンジュキッチが単独で始めたカウンターを、カンテが妨害してファウル。前半30分間際にイエローカードを受けます。
イエローカードを受けてまで止めなければいけなかったシーンには見えませんでしたし、イエローカードを出さなくてはいけないような悪質なファウルにも見えませんでした。
マンジュキッチも単独で走っていただけなので、それほど危険なシーンとは感じられませんでしたが、それでもカンテは彼を倒し、審判はそれをイエローカードと判定しました。
カンテはここまでの試合、フランスの守備の要でした。
アルゼンチン戦では試合からメッシを締め出し、
ウルグアイ戦ではスアレスを無力化し、
ベルギー戦ではルカクにボールを触らせませんでした。
守備の要が、前半のうちにイエローカードをもらう。
この後のフランスの試合展開には間違いなく暗雲が立ち込めたはずで、
しかもそのセットプレーから、前試合でも大活躍のクロアチア#4ペリシッチが圧巻のゴール。
もう、トラップが見事すぎて、シュートを打つ前にアァ、これは決まった。天晴。と唸らされるゴールでした。
状況は1-1でしたが、クロアチアの方が圧倒的に有利、そう思わされる状況でした。
ところが、経過時間がきっかけだったのかカードを受けたことがきっかけだったのか、カンテはこの後、試合から姿を消します。
しかも、一緒にクロアチア中盤のキーマンであるモドリッチ、ラキティッチも姿を消す。なにかした?
当然、フランスの攻撃チャンスも徐々に増えてくる。
まるで、フランスベンチが、最初から30分を過ぎたらカンテの役割を変え、攻撃のスイッチをずらそう、そんな作戦だったかのように。
つまり、
30分まではクロアチアに攻めさせて、あわよくばカウンターから得点。
それがダメでも、たまに繰り出すカウンターで相手を走らせて、体力を奪おう。
同点、もしくは1点を追う展開までは許容範囲。
30分を過ぎたら、スタイルを変えて攻撃にシフトしよう、
とでも思っていたかのように。
そういう意味では、フランスにとっては体力も武器の一つでした。
クロアチアは3試合連続で延長戦を戦っていて(つまり1試合分多くプレーしている)、しかも日程が中1日短い。
結局、前半はフランス先行の2-1で折り返します。
2点目は、そういえばそんなシステムあったね、というVARからペリシッチがハンドをとられてのPKでした。
今日のVARの使い方は、試合の流れをつぶすような使い方ではなかったので良かったと思います。あれなら、VARもあって良い。
後半立ち上がりはクロアチアが攻め方を変えてきました。
ショートパスからロングパスへ。
そして、ディフェンスラインへのプレッシャーを一段階上げてきました。
おそらくこれを見て、今度はフランスが戦略を変えます。
タレントを試合から締め出すカンテから、パワーで守るタイプの選手への交代。
特にカンテは前半でイエローカードをもらっていましたし、そういった意味でも、相手に合わせて早々に手を打ったデシャン監督は流石でした。
フランスが幸運だったのは、その直後にポグバが追加点を奪ってくれたことでしょう。
冷静にポグバにボールを落としたグリーズマンもさすがの冷静さでしたし、1本目のシュートが目の前のディフェンダーにブロックされた直後、瞬間的に開いているコースを見つけてもう一度シュートを打ったポグバも流石でした。
クロアチアの守備にとっては、不運だったと思います。
一本目のシュートを守備がブロックしなければ、キーパーが取れていたはずだからです。
3-1。クロアチアの選手たちは、おそらく一気に体が重くなるのを感じたことと思います。
その後畳み掛けるようにクロアチアを絶望させたであろうエンバペのゴールは、彼のセンスが光る得点でした。
一歩ボールを右にずらして、守備もキーパーも重心がずれたところを、逆に蹴る。
素晴らしい才能です。あの若さで、W杯決勝で、難なくあれをやってのける。すごいです。
ただ、毎試合見せる軽薄なプレーをなんとかしない限り、数年で潰れる選手だと思います。
さて、クロアチアが後半に変えてきた攻め方(守り方?)が功を奏したのは、ようやくこの後でした。
すでに4-1。まだ20分ほど残っていましたが、状況的には「時すでに遅し」感は否めませんでした。
フランス守備陣がしばしば出していたGKへのバックパスを、マンジュキッチが再三チェイシングしていました。
それなのに、再び出されたゆるゆるの、マンジュキッチに追いつかれそうなバックパス。
GKロリスはいつも通り利き足で相手をかわすためにボールをずらす。
そこをマンジュキッチが狡猾に狙って、一矢報いる。
目の前までマンジュキッチに迫られていたのに、いつも通り右足で左にボールを動かしてしまったGKロリスもちょっと無神経だったんじゃない?と思います。少なくとも前半にもそのかわし方をしてたのに、マンジュキッチが見逃してくれるわけないじゃん。
けれど、それより何より、すごい勢いでマンジュキッチがチェイシングしているのはわかっていたのに、あんなにゆるゆるのバックパスを出したDFこそ責められるべきでしょう。
4−1になってクロアチアの足は明らかに止まっていましたから、マンジュキッチとしてはチームに喝を入れるための一発だったんだと思います。
クロアチアは、いいチームですね。
みんな献身的にチームのために働いている。
優勝だけはまだして欲しくないですが、勝たせてあげたくなるチームではあります。
次の大会で決勝まで残ったら、場合によっては応援しよう。
ところで、後半35分にフランスFWジルーが交代したのにはびっくりしました。
何がって、「あ、まだ居たんだ」ということにです(笑)
彼、今日一体何回ボール触ったんだろう。
グリーズマンやエンバペが攻撃するための、スペースでも作っていたのかな。
今大会無得点なのは戦術上あり得る話なので触れないとして、FWなのに4点入ってどこにも顔を出していないって、どういうことなんだろう。
すごく不思議です。
まぁいいや。
見た目上の作戦はクロアチアの方が圧倒的に功を奏していたはずなのに、
終わってみれば、あれ?全部フランスの思惑通りだった?
そんな決勝戦が、終わりました。
僕にとってのW杯は先週あたりに南米勢が全滅した時点で終わっていたので、今大会の「ロス」はだいぶ少なそうです(笑)
しばらくしたら、大会の総括でもしてみようかな。
皆さんも、毎度毎度超絶長い文章にお付き合いくださったんだとしたら、どうもありがとうございました。
さて、果たして四年後の自分は、こんな長い文章をおとなしく読んでくれるんだろうかwww