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酒と旅行と音楽と、そのほかサッカー、映画に、あれやこれや♪(´ε` )好きなものをひたすら語ります。

FCバルセロナのサッカー教室に参加して来ました。

神戸の記事で触れた通り、W杯の試合も開催されたことのある、ヴィッセル神戸のホームスタジアム「ノエビアスタジアム神戸」でFCバルセロナのコーチから、サッカーを教わって来ました。

ドレッシングルームで事前に配布された次シーズンのバルセロナユニフォームに着替え、選手たちも通る入場口からピッチに入場します。
そして、本物のピッチに立つ。
それだけで、鳥肌もの(笑)

ところで、自前でユニフォームなり練習着を持って来ていた参加者が大半で、みんな自前で用意したやつで参加しようとしたんですが、たぶん広報用のイベントというのもあって、全員配布されたユニを着るように指示が出たのでした(笑)
僕も、厳選したバルサユニを2着用意していたんですが、出番なしwww
ま、なんとなく予想はしてましたけどね( ̄▽ ̄)

さて、抽選で選ばれた22人?のメンバーが、おそらく事前のアンケートで回答したレベルに応じて2チームに分けられます。
僕はたぶんレベルが高くない方のBチーム。他に、見たところ小学生?1人や中学生?1人、女子高生?1人、女性1人もBチームでした。

僕としては、専門的にサッカーをやったことはないし、普段フットサルでもゴレイロ(キーパー)をしていてフィールドには出ないので全く動ける自信もないし、レベルで分けてくれてホッと一息(笑)

コーチによるスペイン語での開会宣言。もちろん当然、通訳あり。
コーチ曰く、今日の目標は
・楽しむこと
バルセロナのトレーニングから何かを持ち帰ること

1個目は自信あり( ̄▽ ̄)問題は2個目。
僕にできることは、トレーニングで教わったことを文章にすることくらいなので、少し頑張ってみることにします。
いやー、伝わるかなあ。

はっきり言って、自信なし(笑)

というのも、後でコーチにも言われることですが、練習メニューは基本的に「頭を使ってプレーする」「先のプレーを考えながら動く」のを体に叩き込むように組まれているので、ルールが複雑なんです。
これを、うまいこと文章にしきれるだろうか。。^^;

コーチたちも、説明しながら「まあ、一回やってみましょう」を連発してたし、言葉で説明するには難しいルールなんですよね(笑)
まあ、伝わったら御の字、くらいで頑張ります( ̄▽ ̄)

トレーニングは90分。
この時間で3つのトレーニングメニューを教えてくれました。

1つ目は、サッカーを齧ったことのある人なら大抵知ってる「鳥かご」。
スペインでは「ロンド(輪舞)」と言うそうです。

2つ目は、多分一番説明が難しい、「ポゼッション」。
ポゼッションとは、ボールをなるべく長い時間キープすること。
なんともバルセロナらしいトレーニング名です( ̄▽ ̄)

そして最後が「ミニゲーム」。

順を追ってどんなトレーニングだったか説明していきましょう。

え?
鳥かごとミニゲームは説明要らない?

いやいや。
なにせ、「鳥かご」「ミニゲーム」ですら、普通じゃなかったんですwww
さて、伝えられるかなあ。。^^;

鳥かご

まずは念のため、鳥かごそのものの説明から。

鳥かごと言うのは1つのボールと最小4人で行うボール取りゲームです。

4人の場合が基本形です。
まずは3人が正三角形に並びます。一辺は2〜3mくらいですかね。狭過ぎず、広過ぎず、な距離です。
この3人が、パスを交換しあいます。

で、余ってる1人は、正三角形の中に入って、回されるパスを奪うために走り回ります。
この役を鬼と呼ぶことが多いですが、全体を見るとカゴの中の鳥みたいだから、鳥かご。
鬼がカットできたら、パスをミスした人と交代です。
これが、基本的な「鳥かご」のルール。

外のメンバーが正三角形の頂点に固定の場合と、正三角形の辺上を自由に動ける場合と、2パターンあります。
マーカーなんかの道具がない時は頂点固定でやることが多いですね。

5人居るときは外4人の鬼1人になることが多いでしょうか。当然パス回しは正方形になります。
6人いれば、外4人の、鬼2人。
鬼が1人でカバーできる面積には限りがありますので、外5人の鬼1人、になると結構イジメに近いですwww

サッカー教室でも、最初の10分くらいはアップ、慣らしも兼ねて、普通の鳥かごでした。
Bチーム12人?を更に6人ずつの2チームに分け、4対2の鳥かごです。パス回しはマーカーで作られた正方形の各辺に1人立って、辺上は動いていいスタイル。

まあ普通の鳥かごですから、説明いりませんでしたかね(笑)

10分くらい普通の鳥かごで体を慣らして、少し水分補給の休憩を入れたあと、ここからがトレーニングの本番でした。
少しずつ段階を踏んで、ルールがややこしくなっていきます。

最初に追加されたルールは「連帯責任」です。
2人ずつ、赤と緑のビブスが渡され、6人が3チーム(赤、
緑、ビブ無し)に分かれます。
この状態で、鳥かごをやります。
赤チームが鬼。それ以外のチームは外。
あとは、普通に鳥かごをやるんですが、鬼がボールをカットして交代するときは、チーム連帯責任。
チーム丸ごと(鬼2人とも)が交代します。

つまり、赤鬼が緑からボールを奪ったら、緑は2人とも鬼。
赤は2人とも外に戻れる。そんなルールです。
まあ、まだシンプルなルールですね( ̄▽ ̄)

これをしばらく続けたら、3チーム制、連帯責任のルールはそのままで、さらに「8本ペナルティ」のルールが追加されます。

パスが8本通ったら、中の鬼は1回カットしても交代無し。
つまり、8本のパスが通ることで、鬼に1ペナルティが課されるということです。

当然、鬼は8本以内にボールを奪えるよう、より必死にボールを追わなくてはいけなくなります。
マジでしんどい(笑)
この頃にはすでに、体力は限界ですwww

でも暫く続けた後、最もややこしいルールが追加されます。それは、「攻守交代」。

鬼は、ボールを奪った後、奪った相手と違うチームにパスを通すことができたら交代。
つまり、赤鬼が緑から出たパスをカットしたら、ビブ無しにパスを通すことができて初めて交代できる、ということです。
さらに、奪われた緑は鬼がビブ無しにパス出来ないように妨害して良い、というルール。

聞くと簡単そうなんですけどね。
ルールは鬼に酷なようにできてるんですが、一番ややこしかったと感じたのは緑の立場の時でした。
普段の鳥かごにはない、奪われたら奪い返しに行く、という切り替えが、なかなか出来ないwww

いかに、普通の鳥かごに飼いならされているか、
次のプレーを意識せずにプレーしているかを痛感させられました。
このルールでしばらくやって、鳥かごは終了。

ここまで来たら、汗は滝なんてもんじゃなく、ヘトヘトです。
まだメニューは3分の1なんですけどねwww

ここで、コーチから冒頭に書いた話があったのです。
つまり、バルセロナの練習は常に頭を使ってプレーすることを習慣づけるメニューになっている、と。

最後の複雑ルールをやったあとだっただけに、うーん、納得、と唸らされてしまいました( ̄▽ ̄)
いやー、たかが鳥かご、されど鳥かご。
びっくりです。

ポゼッション

次の練習からは、Bチーム全員12人?でのメニューでした。

まずは、鳥かごの後半のように赤、緑、ビブ無し、各チーム4人の3チームに分かれます。
サッカーコートの半面の半面に、大きめのフットサルコートのようなピッチを用意して、そこにマーカーで大小の四角形が2つ、回の字のような形で用意されています。
25mプールが横に2つ3つ入りそうなサイズ感でした。
フットサルゴール大のゴールも2つ用意されています。

コーチから、赤が攻撃、ビブ無しが守備、緑がフリーマン、と説明されます。

赤(攻撃)は、回の字の外側の四角の各辺にそれぞれ1人ずつ立って、鳥かごのようにボールをまわすよう指示されます。
鳥かごに比べると相当大きな長方形ですので、パスを通すのはなかなか骨が折れます。

次に、ビブ無し(守備)は、鳥かご同様、四角の中に入ってボールを奪いに行くよう指示されます。
ただし、鳥かごと違うのは、ボールを奪ったら、ピッチの両脇においてあるゴールに攻め、ゴールを奪えたら1点。
どちらサイドのゴールに決めても良い、というルールです。
ボールを奪われた赤(攻撃)は、ゴールを決められないように、辺上を離れて守備することを許されます。

鳥かごに比べると圧倒的に広いスペースですが、広い分パスが不正確になるのと、攻守が同じ人数なのとで結構ボールを奪えます。
鳥かごは大抵守備側が2人以上少ないことを考えると、数的優位というのがどれだけ大事なことだったのか痛感させられます。

最後に、緑(フリーマン)。
赤(攻撃)がボールを持っている間、フリーマンは赤の味方としてパスを中継することができます。
一方、ビブ無し(守備)がボールを奪ったら、フリーマンはビブ無しの味方に寝返ります。
つまり、フリーマンは、常にボールを持っているチームの味方というルールです。

ビブ無し(守備)がゴールを決めれば得点なのに対して、赤(攻撃)にももちろん得点のチャンスが用意されています。こちらは2種類の得点方法があります。
1つ目は、対面の辺にパスを直接通せた場合。
もう1つが、回の内側の四角内にいるフリーマンにパスを通せた場合。

なんとなく圧倒的に赤(攻撃)優位に感じましたが、やってみると結構いい勝負になります。
2セットやって、同点かビブ無し(守備)勝利だったように記憶してます。

W杯で敵陣深くでボールを回すシーンなんかをよく見ました。
まさに、このトレーニングが活きるシーンだと思います。
我々が同じ立場でボールを回していたら、あっさり奪われてカウンターを決められてたという事です。
そう簡単にはボールを奪われない。やっぱプロ選手ってすごいですね(笑)

このトレーニングで悩ましいのは、フリーマンです。
ついうっかり、ずっと赤(攻撃)の味方のつもりになってしまうんですね(笑)
ビブ無し(守備)がボールを奪っても、シュートを防ぎに行ってしまう。

赤(攻撃)も悩ましい。
ボールを奪われたあと、守備に入るのをつい忘れてしまうんです。

赤(攻撃)と緑(フリーマン)の立場を経験できましたが、常に「奪われたらどうするか」「ボールの持ち手が変わったらどうするか」を意識してプレーしなくてはならず、大変くたびれました。頭が(笑)

あと、フリーマンの時、赤(攻撃)のそばにいるべきなのか、内側の四角の中にいるべきなのかも悩みどころでした。
前者は赤が失点するのを防ぐための動作、後者は赤の得点を助けるための動作な訳ですが、刻々と変わる局面でどちらが最適な行動なのか判断するのは、なかなかに難しかったです。

個人的には、赤(攻撃)の時に、長辺の長さをピンポイントでサイドチェンジできたのと、
ついうっかりビブ無しのシュートをセービングしてしまったのが、手前味噌ながらファインプレーでしたwww
コーチからまで、ナイスセーブと拍手されたのはいい思い出(笑)

ミニゲーム

最後はミニゲームです。

最初にも書いた通り、このミニゲームも普通のルールではありませんでした。

まずはピッチ。ハーフコート大のピッチに、普通のサッカーゴールが置かれています。
ここまでは普通。
少し普通と違うのが、マーカーでコートが3つに区切られている点です。コートの横幅を4等分して、両サイドから4分の1くらいの幅で、コートの縦方向にサイドのゾーンが作られています。
ちょうど、左右のサイドバックがプレーで使うエリアが区切られている感じです。

何をするのかな、と思っていたら、Bチームを6人ずつの2チームに分けます。
6対6のミニゲームな訳ですね。
各チーム、ポジションを決められます。
ゴールキーパーセンターバック、両サイドバックミッドフィルダーセンターフォワードの、3-1-1システム。

そしてルールが発表されます。
バルセロナでも、練習の最後はミニゲームで締めるんだそうです。
が、ただのミニゲームはしないんだとか。
その日に行ったトレーニングメニューを取り入れたルールでミニゲームをやるんですって。

そうすることで、その日の練習メニューを、実際に試合でどう活かすか身をもって体感するとともに、
やはりここでも日々違うルールでやる事で「考える」ことを習慣づけるんだとか。

で、この日のミニゲームのルールは比較的シンプル。
縦3つに区切られたコートの、中央エリアだけ使って決めたゴールは得点とはみなさない。
どちらか片一方のサイドを一回使ってから、ゴールが決まれば1点。
両サイドを使ってゴールを決めることができたら、1ゴールで2点。

今日の練習は、主に攻守の切り替えに主眼を置いた練習メニューでした。
その中で、ポゼッションは対面にパスを通せたら1点というルールがありました。
あれが、ピッチをワイドに使う意識を持つための練習で、それをミニゲームにも取り入れる、ということなんだそう。

必ずサイドを経由して攻撃を組み立てる、というのもなかなかバルセロナらしいじゃないですか( ̄▽ ̄)

3セットやって、僕はセンターバックと左サイドバック2回を経験しました。
残念ながら、ゴールキーパーはやらせてもらえなかった(笑)

この頃にはくたびれ果てていましたから、あまり走り回ることはできませんでしたけれど、センターバックではキチンとピンチは全部潰したし、
我ながらびっくりしたのが、左サイドから一度とは言え、かなりいいクロスを供給できたりして、
それなりにチームに貢献はできたんじゃないかと思います。

ゴール方向は守備にコースを切られていたので、反転してボールをこすり上げたクロスは、ちょうど守備が届かないコースをゴール方向にカーブしながら、センターフォワードのすぐ上を通過。
結局誰も触れずにピッチ外に出て行きました。
センターフォワードが女性だったから、ヘディングで合わせなくちゃいけないクロスを上げたのは失敗でした^^;
とっさに「直接ゴールを狙う」という選択肢が浮かばなかったのが今になると悔やまれます(笑)

でも、クロスを上げた時にピッチでちょっとしたどよめきが起こったのが誇りです( ̄▽ ̄)
狙ってやったけど、実現できたのは、ほぼ間違いなくまぐれwww


サイドバックをやっていて1つ戸惑ったのが、相手ボール、逆サイドで試合が展開している時の自分の守備位置。
自分と同じエリアを担当している敵右サイドバックも当然上がってきているから、これのマークにつくべきなのか、もう少し中央のエリアにカバーに行くべきなのか。
ちゃんとした組織でサッカーをした事がないので、こういう振る舞いがよくわからない。
戸惑っていたら、コーチがアドバイスをくれました。

3つに区切ったエリア、基本的に、ボールがあるエリアのすぐ隣のエリアで守っていれば良い。

へえ。

それを言われて、今まで観てきた色んな試合が思い出されます。
たしかに、守備側の選手がボールのある逆のサイドをフリーにしている事、よくありました!
試合見ながら、攻撃側は逆サイドフリーなんだから、サイドチェンジすれば良いのに、とか思っていました。
アレが、コレか!

でも、同時に思います。
多分コレ、ちゃんと行間を読まなきゃいけないアドバイスなんだろうな、と。

つまりですよ、コーチが言ってる「すぐ隣のエリアだけ守っていれば良い」は、今すぐにはボールが来ないから、ボールが来そうなエリアをケアしなさい、と言ってるだけで、自分の本来のエリアを捨てて良い、とは言ってない。
エリアを飛び越してサイドチェンジされる可能性はあるから、敵の存在は意識(把握)しておかなくちゃいけない 。
サイドチェンジのパスが出たらマークに戻れるくらいの意識は持ちつつ、中央のエリアで守備しなさい、ということですね。

なるほど、サイドの選手って、こういうこと考えながら守備してるのか。
勉強になります(笑)


全てのトレーニングが終了した後、一人一人に修了証が手渡されました。
別にこの修了証があるからどう、というわけでも無い、ただの記念品ですが、それでも90分ヘトヘトになりながら色々得難い経験をした身としては、なかなかに嬉しいものです(*´艸`)

あと、この会の主催であるRakutenからお買い物パンダがプレゼント(笑)
普段、ぬいぐるみなんて興味がありませんけれど、せっかくだから記念に連れて帰ります( ̄▽ ̄)

それにしても、サッカー教室と聞いた時には、パス練習とかドリブル練習とかなのかな?
とか、ずっと試合形式なのかな?
とか思っていましたが、全然違いました。
かと言って実践練習とも違う、なんとも得難い経験です。

これまでも、FCバルセロナは来日の度に子供向けのサッカー教室を開催している、のは知ってましたが、大人の部の開催は今回初めてだったんだそうで、参加できて良かったです。
またチャンスがあったら、ぜひ参加してみたいものです♪( ´▽`)